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3テスラMRIと1.5テスラMRIの違い、適した検査について

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  3. 3テスラMRIと1.5テスラMRIの違い、適した検査について
  1. 3テスラMRIは1.5テスラMRIに比べて信号雑音比が2倍向上しています。
    当院では、小さな病変を見つけるために撮影スライス厚を薄くしていますが、3テスラMRIでの検査画像は全般的にザラザラとしたノイズが非常に少なく、1.5テスラMRIと比べて診断能が格段に上がっています。(一部部位を除きます。)
  2. 1) 3テスラMRIと1.5テスラの各部位毎の比較

  3. 3テスラMRIと1.5テスラMRIの適した検査について部位毎に解説いたします。
    以前は高磁場は高画質が得られるが動きに弱いというのが定説でしたが、徐々に動きに強いMRIが開発されてきています。腹部、心臓領域において3テスラMRIの方が画像が安定的に良くなるのも時間の問題だと考えています。
    1. 表の見方
    2. … 検査に最も適しています。
      ◎… 検査に適しています。
      ○… 検査に支障はありません。
      △… 検査が出来ないレベルではありません。
    3. 頭部・頸部
    4. 検査部位 3T 1.5T 概要
      頭部 3.0テスラMRIでは、脳血管の描出能力が大幅に向上し小さな動脈瘤や走行異常など血管病変の診断能が上がります。血管以外の撮像においても1.5テスラよりも鮮明な画像を撮影することが出来ます(1.5テスラでは見えなかった脳の解剖が見えます)。
      頸部 どちらで検査を行っても診断に大きな違いはありませんが、頚動脈プラーク病変の精査を目的とする場合には3.0テスラMRIを推奨しています。
    5. 胸部
    6. 検査部位 3T 1.5T 概要
      - - -
      乳腺 1.5テスラMRI、3.0テスラMRI共に、両側の乳腺を同時に検査可能です。3.0テスラMRIでは、乳癌など非常に小さな病変の段階で見つけ出すことが可能となりました。
      心臓
      心筋評価

      冠動脈評価
      原理的な理由により、呼吸や心臓の拍動の影響で動いている臓器を対象とする場合、1.5テスラMRIが有利です。
      特に心臓検査では不整脈のある患者様が対象となる場合が多く、3テスラMRIでは診断可能な画像が得られないことがあり、 冠動脈を撮像する際には1.5テスラMRIが有利です(冠動脈CT検査は更に有利です)。心筋梗塞の精査は1.5テスラでも 3.0テスラMRIでも行うことが出来ますが、心筋症の精査(T1-Mapping)は3.0テスラMRIでしか行うことが出来ません。
      (注意)動きがあるため、CTが有利となる可能性が高い部位です。
    7. 腹部
    8. 検査部位 3T 1.5T 概要
      上腹部
      (膵臓は
      3T推奨)
      動きのある臓器の為、息止めが困難な場合など1.5テスラが有利な場合がありますが、 呼吸に問題等のない場合 には、細かな情報が見える3.0テスラが有利になるため、 当院では原則として3.0テスラで撮影を行っています。
      骨盤 3.0テスラMRIでは、子宮癌、卵巣癌、子宮腺筋症などの小さな病変を映し出すことができます。
    9. がん転移検索・治療効果測定
    10. 検査部位 3T 1.5T 概要
      がん転移検索・
      治療効果測定
      - DWIBS
      ◎非造影
      原理的な理由により、呼吸や心臓の拍動の影響で動いている臓器を対象とする場合、1.5テスラMRIが有利です。
      当施設では、転移検索の目的でDWIBS検査を実施しています。
    11. 整形分野
    12. 検査部位 3T 1.5T 概要
      脊椎 どちらで検査を行っても診断に大きな違いはありません。
      小さな病変を描出するという点に関しては3.0テスラMRIの方が有利です。
      肩・膝関節・
      その他整形領域
      3.0テスラMRIでは、腱板損傷や骨折、炎症性の小さな病変や、前十字靱帯・半月板・軟骨などの断裂に至る前の小さな損傷を映し出すことができます。
      MRI診断が軟骨再生医療の世界を大きく変えつつあります。
    13. 画像の比較
  4. 2) 磁場強度の違いによる安全基準の違いについて

  5. MRIは磁場を利用して体内の画像を撮像しますので、体内に金属性物質が存在すると当該物質が画像を撮像する上で邪魔になるだけでなく、当該物質が体内で動いてしまう可能性があり、身体に危険を及ぼす場合があります。
  6. 以下が当院におけるMRIの検査実施の安全基準です。患者様に安全基準に抵触しそうな箇所が存在する場合には、事前にご相談いただければ幸いです。
  7. ご連絡先 0120-973-019
    受付時間 [ 月~金 ] 8:40~18:00
    [ 土 ]   8:40~13:00
    1. 1.5テスラ、3テスラMRI安全基準
      種類、内容 検査の可否
















      心臓ペースメーカー/リード 条件付きMRI対応機器でも検査不可
      人工内耳・中耳 条件付きMRI対応機器でも検査不可
      脳脊髄刺激電極 検査不可
      磁石式人工肛門 検査不可
      目などの決定臓器に金属が位置する強磁性体の破片 検査不可
      皮膚拡張器(ティッシュ・エキスパンダーなど) 検査不可
      金の糸など美容整形にて金属を挿入 検査不可
      脳動脈瘤クリップ MRI対応金属(チタン)であれば検査可
      義眼 取り外す事で検査可
      補聴器 取り外す事で検査可
      心臓ステント 留置後2週間以上経過していれば検査可
      大動脈ステント 一部のステントは検査可
      尿管ステント 一部のステントは検査可
      体内埋込式インスリンポンプ 本体を取り外せれば検査可
      人工弁 検査可
      血管や管腔臓器内の金属
      (ステント、フィルター、コイルなど)
      ステント:
      留置後2週間以上経過していれば検査可
      ただし検査部位に近い場合は画像に影響あり
      フィルター:
      留置後1ヶ月以上経過していれば検査可
      ただし検査部位に近い場合は画像に影響あり
      コイル:
      留置後1ヶ月以上経過していれば検査可
      ただし検査部位に近い場合は画像に影響あり
      人工関節 MRI対応の材質なら検査可
      ただし検査部位に近い場合は画像に影響あり
      骨固定金属 MRI対応の材質なら検査可
      ただし検査部位に近い場合は画像に影響あり
      置き針 針を取り外せれば検査可
      体内置き針はMRI対応材質の場合に検査可
      避妊リング マルチロード、ミレーナは検査可
      胸骨ワイヤー 検査可
      画像に影響がでることがありますので、ご相談ください
      消化器(上腹部と大腸)の手術によるクリップ 脱落・排出を確認出来ていれば検査可
      不明な場合は10日以降とする
      画像に影響がでることがありますので、ご相談ください
      マンモトーム
      マイクロマーク
      小さいステンレスなので検査可
      画像に影響がでることがありますので、ご相談ください
      胃・十二指腸手術ペッツ、ホチキス MRI対応の材質、または4週間経過していれば検査可
      画像に影響がでることがありますので、ご相談ください
      外傷の術後で
      金属ありの方
      MRI対応の材質なら検査可
      画像に影響がでることがありますので、ご相談ください




      口腔インプラント・歯科矯正ブリッジ・歯科矯正ワイヤー 検査可
      検査部位に近い場合は、画像に影響がでることがありますので、ご相談ください
      磁石埋込式差し歯 取り外す事で検査可
      検査部位に近い場合は、画像に影響がでることがありますので、ご相談ください
      金歯・銀歯 検査可


      入れ墨・タトゥー 検査可
      火傷、色落ちの可能性があります
      撮影範囲に広くある場合などは検査不可
      画像に影響がでることがありますので、ご相談ください
      アートメイク
      (アイライン・眉毛)
      検査可
      火傷、色落ちの可能性あります
      画像に影響がでることがありますので、ご相談ください
      持続血糖測定器 検査室内に持ち込まなければ検査可
      水頭症用シャントバルブ 検査可
      埋め込み型心電図
      (ループ心電図)
      検査可
      (ただし条件等は添付文書を参照)
      老眼 レーシック手術 検査可 (内容物はフィルム)
      薬物注入ポート・ CVポート 検査可
      未就学児 検査不可
      妊娠3ヶ月以内 ※医師問診時に確認します
      妊娠の可能性のある方 ※医師問診時に確認します
      閉所恐怖症の方 実際に検査に来ていただいて判断します
      冬暖かい下着 脱衣いただくことで検査可
      皮膚に塗ると暖かくなるクリーム 拭き取る事で検査可
      シップ 取りはず事で検査可
      増毛パウダー
      (スーパーミリオンヘアー等)
      使用している場合は検査不可
      花粉症シール
      (耳に貼っている)
      金属を含むため、はがす事で検査可
      バリウム 排出を待って検査可
      検査部位範囲内に存在しない場合は検査可
      電磁場に対して過敏な方 検査中止となる可能性があります
      ※検査中に異常を感じたら、連絡ブザーを押してスタッフにお知らせ下さい
    2. 2018.05.10更新
    3. 安全基準のチェック事項は検査依頼票に記載してあります。必ず検査予約時に患者様に確認をお願い致します。
AIC画像検査センター

ご不明な点などございましたら、下記までお問い合わせください。
〒305-0005 茨城県つくば市天久保2-1-16
医療法人社団豊智会 AIC画像検査センター (旧名称:つくば画像検査センター)
お問い合わせTEL 029-875-9970